生命保険は、万が一のことが起きた場合のご家族への生活費や、病気やケガによる医療費負担や収入減などに対して補填してくれる重要なものです。近年、生命保険も商品が変化しており、多種多様な保険種類が出てきています。
今回は、そんな生命保険の種類や概要について解説します。
生命保険の種類
ひと口に生命保険と言っても、いくつかの種類があります。そこで、まずは生命保険の種類をいくつかご紹介させていただきます。
死亡保険
死亡保険はその名のとおり、被保険者が死亡した場合や高度障害状態になった場合に、あらかじめ指定した受取人に保険金が支給される保険です。死亡保険金は主に生計を立てていた人が亡くなった後、残されたご遺族の生活費や葬儀費、債務返済など様々な金銭負担の補填役となっているのと同時に、お金に目処が立つことで精神的余裕を生み出す効果もあります。
最近では長寿を背景として、生前に要介護状態になられた際、生前給付ができるような商品も多くなってきました。
また、生命保険金は受取人固有の財産とみなされるため、遺産分割における権利対策などでも利用されることも増えてきています。
このほか、生命保険金は、相続税の非課税枠があり、500万円 × 法定相続人の数を非課税限度額とし、これを超えた場合のみ、相続税の課税対象となるとされているため、相続税対策としても活躍しています。ただ、相続人でない者(例えば孫など)が保険金受取人に指定されていた場合は、前記した非課税枠が利用できないので注意が必要です。
生存保険
生存保険とは、保険期間終了まで保険料を払い続け、被保険者が生きていれば保険金が出る保険です。将来必要になる資金を準備するために加入するものであり、養老保険や個人年金保険、学資保険が該当します。
例えば、個人年金保険は保険期間が満了すると年金が支給される保険ですが、払い込んだ保険料の総額よりも多くの年金がもらえます。被保険者が保険期間中に亡くなった場合は、指定した受取人に死亡保険金が支払われます。
医療保険・がん保険
医療保険は病気やケガによる通院・入院や手術などの費用を保険金としてもらえる保険です。
入院すれば、それ自体にお金がかかると同時に、仕事ができなくなり収入が大幅に減るかもしれません。このようなリスクに対応するために医療保険は重要です。保険金の支給は入院1日あたり○○円、手術1回あたり○○円のようなルールになっている商品が多いですが、入院日数の短期化を背景に、日帰り入院でもまとまった給付金が受け取れるタイプの商品も発売されています。
がん保険は保障対象をがんに特化した保険です。通院や手術はもちろん、がんと診断されるだけでまとまった一時金が給付される商品が多いです。このような商品は、がんに限らず、脳血管疾患、心疾患を保障対象とした、いわゆる三大疾病の保障などでも同じような商品があります。
介護保険
介護が必要になった状態の時に、給付金が受け取れる保険です。一時金としてまとまった給付ができるタイプや毎年給付を受け取れるタイプなどもあります。支払要件は、介護保険法で定められている区分(要介護1や要介護2)で対象となる商品もあれば、保険会社独自の基準を設けている商品もあります。前記医療保険もそうなのですが、このような生前給付型の商品は、代理請求人を指定することができ、ご自身で請求できない場合に、契約者に代わって請求することができるため、財産凍結しないのが特徴です。
ドル建て、投資信託による運用
前述した以外にも、ドル建て商品であったり、株式・債券などの投資信託による運用方法を選べるような商品であったり、近年、国内外の金利や景気などの環境の変化に合わせて、保険も昔とは比べものにならないような姿に変わっています。
まとめ
今回は、生命保険の種類と概要について、解説させていただきました。前述した通り、最近の生命保険はたくさんの商品が販売されており、保障内容は実に様々です。
適切な保険選びのためには、まずライフステージや所得・貯蓄額を確認し、それらの条件を踏まえ、万が一のことがあった場合にどれくらいのお金が必要になるのか、ライフプランシミュレーションを立て、現状を把握し、必要な保障を備えることが重要です。保険に加入したから安心ではなく、現状の意向・目的・方向性に沿った内容になっているかどうかが大切です。保障を準備した上で、安心・安全な将来に向けた資産形成の計画をたてることをお勧めします。
一方で、老後においては、形成した資産をどのように守っていくか?など、若い時とは、少しフェーズが変わり、相続対策や認知症・介護などによる生前の財産凍結に備える。と言ったように、生命保険の目的も変わってきます。どのように考えればよいか分からない方は、我々専門家にお気軽にご相談ください。
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